鉄分の種類
鉄分→健康を保つうえで重要な栄養素。ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分類。
含まれている食品や体への吸収のされやすさが異なります。
鉄(Fe)の役割
鉄はヒトに欠かせないミネラルの一種。体内での酸素の運搬に、重要な役割を果たしています。体内に存在する鉄の割合は、骨髄や肝臓などに貯蔵されているものが約3割、筋肉内のミオグロビンや血液中のヘモグロビンが約7割です。
ヘム鉄
ヘム鉄は、赤身肉や魚などに多く含まれ、タンパク質と結合した状態で存在する鉄成分です。非ヘム鉄に比べて、体内での吸収率が高いという特徴があります。
非ヘム鉄
非ヘム鉄は、野菜や牛乳、卵などに多く含まれている鉄成分で、ヘム鉄と異なり、タンパク質に結合していない。無機鉄のことを指します。非ヘム鉄の吸収率を高めるには、ヘム鉄を利用したりビタミンCと合わせて摂取したりすると、良いとされています。
一日の摂取目安量
男性
18~74歳:7.5mg
75歳以上:7.0mg
女性
18~49歳:10.5mg
50~64歳:11.0mg
月経のない女性
18~64歳:6.5mg
65歳以上:6.0mg
鉄は日本人にとって、欠乏しやすい栄養素であり、先述したようにミネラルのなかでも吸収率が低いため、積極的に摂取したほうがよいでしょう。一般的な食事では、鉄を摂り過ぎることはめったにないため、過剰摂取を心配する必要はあまりありません。
まとめ
鉄不足になると、鉄欠乏性貧血になり集中力の低下や頭痛を引き起こしたり、筋肉のミオグロビンが減少して、疲れやすくなったりします。
鉄不足による貧血を予防するには、吸収されやすいヘム鉄を積極的に摂取。吸収率を高めるタンパク質やビタミンCなどを一緒に摂取することが重要です。その他、赤血球の合成に関わる葉酸やビタミンB12も摂りましょう。